初代ウルトラマンの変身シーンのゲンコツポーズ
唯一前を向いていない、あれではおかしい、と言われてませんか?
マンが飛んでいると見れば確かにおかしいのですが、ただ単に垂直にハヤタの
肉体から巨大化している、
すなわち両足は地面にある状態だとするとマンのあの顔の向きは正しく差し上げた手の形もつじつまがあうことになります。
となると視聴者の側に顔を向けるジャック以降の変身ポーズは全ておかしいのでしょうか?
ご意見をお寄せ下さい。
確かに俯瞰の場合、初代マンのように見えるのが本来で、ウルトラマンⅡ世以降は「飛んで来る」としか思えない構図です。
実際にタロウでは「飛び人形」として使用もされてますし…
自分の周囲でも幼少期、あれは飛んできていると思っていた児童が大多数でした。
「ファイヤーマン」の変身バンクは、こちらもパースモデルを使用していますが、「初代マン式」と「セブン=ミラーマン式」の合併したタイプで「さすが円谷10周年作品」と思わせます。
http://www.youtube.com/user/tsuburaya#p/search/0/ioDi0FzlZeA
最初画面中央で「等身大」のファイヤーマンが高速で横回転していますが明らかに頭頂部が見え、その後巨大化に伴い海老反るようにして顔のアップが映り、そこから「セブン=ミラーマン式」にシフトするのを、ひとつのプロップで撮影しています。
顔アップの時点では首から下は写っておらず、プロップは差し替えていないようなのでウルトラマンⅡ世=新マン式のように思いっきりは反っていないと思われ、キャラクターの顔アップは写したいが為の変化球タイプと思われます。
ウルトラセブンでもパースモデルなしで「鳥瞰からの巨大化」を撮影しています(添付写真)。
「マックス号応答せよ」で披露しており、「巨大なこぶし」はありませんが比較的「新マン式」に近く、画面に顔がしっかり写る様に思いっきり反っています。
巨大化は演出したいが「顔」もしっかり映したいがための「反り」でしょう。
注釈です。
http://www.youtube.com/user/tsuburaya#p/search/0/ioDi0FzlZeA
を開き「ファイヤーマン」で検索、第1話が視聴出来、約20分の部分で件の変身シーンが観られます。
朝日ソノラマ刊のウルトラマン白書第3版で確認しました。初代ウルトラマンの登場シーンに使われた人形は、成田亨先生独特のパースでデザインされていて、大地にすっくと立っています。爆発した炎の中から巨大化するイメージ。視聴者の視点は遙か上空。ウルトラマンの登場シーンをみおろしているのです。デザイン画添付しました。
帰ってきたウルトラマン以降のリアル志向の人形と明らかに違い、芸術性が非常に高いと思います。初代ウルトラマンは別格です。
余談ですがファイヤーマンの変身シーンに使われた人形は高さ1メートルの立像で、意図的なパースは付けられていません。
変身シーンと変身解除シーンでポーズが違うので、まず、右手でVサイン、左手は腰に添えた立像を制作して、回転台を使って撮影。それが終わってから左手もVサインで両手ばんざいポーズに改造して、同じ手法で変身解除シーンを撮影しています。現存しているファイヤーマンの立像の胴体の筋肉の流れが不自然なのは、元々は右腕Vサイン、左腕が腰に添えられていたなごりです。
ほとんどの変身は、人間がウルトラマンになって巨大化していく様子を上から見たものだと思います。だから顔見せの方が不自然ではあるんですが、テレビの画面から飛び出してくるような効果を狙ったのではないかと思います。
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