2012年5月1日火曜日

ウルトラマン列伝の30話を見ていて思ったことなんですが、この回に登場した「ヘド...

ウルトラマン列伝の30話を見ていて思ったことなんですが、この回に登場した「ヘドロ怪獣ザザーン」の存在はなんだったんですか?

同回に現れた「オイル怪獣タッコング」はウルトラマンジャックに撃退され、「凶暴怪獣アーストロン」はウルトラマンジャックに倒されたのに、ザザーンはタッコングにシバき倒されウルトラマンジャックに会ってさえいません。ザザーンはどういう意味で登場したんですか?







そうですね。確かにタッコングが主役怪獣の扱いで、二話連続で登場してるのもあり、影が薄くなっているザザーンです。



実はあのザザーンに関しては、知る人ぞ知る裏話があるのですよ。二つの見解にて説明しますと、



まず、ウルトラの世界観での回答は、地球の海洋汚染や森林破壊等の影響で、長い間眠りについていた地球怪獣達が目覚めてきたという設定で、ザザーンも東京湾の海洋汚染により生まれた怪獣で、海洋汚染を警告しているメッセージという事を印象づける意味での登場です。あの豪華な怪獣三体出現エピソードのうちの一体として登場。

怪獣の世界にも弱肉強食の関係がある事も描かれています。



ちなみに、あの第一話の本多監督はゴジラも手掛けた監督さんだそうで、サブタイトルの「怪獣総進撃」もゴジラから流用されたそうです。



さて、こちらが本題の制作側の事情の回答ですが、ザザーンが帰ってきたウルトラマンと対戦しなかった理由は、実はあの帰ってきたウルトラマン本編の帰マンと、ヘドロ怪獣ザザーンは同じスーツアクター(中に入り演技をする俳優のこと)の菊地英一さんだからです。なので、帰ってきたウルトラマンとザザーンが戦うシーンがないという事です。



では、ザザーンは代役を立てればいいのではと思いますが、あの回の脚本ではザザーンは最初から弱い怪獣の設定だったようで、他のウルトラ怪獣に多い火炎放射とか毒液噴射とか、毒ガスのような、これといった武器も設定されていませんので、すぐにやられる予定だったようです。



なので、あの回は怪獣が三体も登場するので、怪獣のスーツアクターはタッコングとアーストロンを演じた遠矢孝信氏しかいなく、遠矢氏では二体が限界なので、他に演技が出来るスーツアクターがいなかったという事情もあり、帰マンの戦闘シーンとスケジュールが被らなかった時に、菊地氏がザザーンのアクターを演じたという事です。



前作「ウルトラセブン」でキングジョー戦のウルトラセブンや、ボーグ星人を演じた演技力と経験を買われた菊地英一氏が帰ってきたウルトラマンのアクターを務めましたが、ザザーンもその為に二つ返事で決まったという事です。



あの時代はスーツアクターは人材不足で、今の仮面ライダーや戦隊ヒーローの、スーツアクターの多くが所属しているジャパンアクションクラブのように、スタント等の専門の事務所や養成所に所属している人は、今よりも全然少なかったようでかなりの激務だったようです。

ウルトラマンはライダーや戦隊とは全然動きが違うので、激務ですごい大変だったと菊地氏が語っていたようです。

帰マン終了後、菊地さんには次作のウルトラマンAもスーツアクターのオファーがあったが、即答で断ったそうです。








冒頭で眠っていた「怪獣たち」が目覚めた、と言っていましたよね?



第一話だけでもタッコング、サザーン、アーストロンの三体が登場しました。

これは地球には眠っている怪獣が沢山いるという演出です。

サザーンはタッコングのやられ役と怪獣大量覚醒の演者だったんです







ウルトラマン列伝では「ジャック誕生」みたいなサブタイトルだったと思いますが、帰ってきたウルトラマンでの原題は「怪獣総進撃」。



しばらくなりを潜めていた怪獣たちが一斉に活動し始めたので、ウルトラマンジャックは地球を守るためにやってきました。



たまたまタッコングだけが現れたのではない、それだけ地球が危険な状態なのだということを強調するためあえて複数の怪獣をいきなり登場させ、なおかつジャックと郷の合体後初の対戦相手はそのどちらでもなく3体目の怪獣アーストロンで、タッコングとの決着戦は次回に持ちこされています。







怪獣を複数登場させることで、この世界には怪獣が頻繁に出現しているという背景を持たせたかったのでは?

アクションシーンが少ない序盤に、視聴者を飽きさせない目的もあるかも知れません。

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